ミヤマモジズリ属 Neottianthe Schlechter [Gymnadenia R. Br.]

フジチドリ Neottianthe fujisanesis (Sugimoto) F. Maekawa
[Gymnadenia fujisanensis Sugimoto]


【分布】本州。
ヒナチドリ同様、涼しい沢筋の巨木に着生。名は初め富士山で発見されたことにちなむ。 愛鷹山、丹沢山地の特産と思われていたが、八甲田・十和田山系および青森・秋田県境の原生林にも希に見られる。 同じようなところにヒナチドリ、フガクスズムシなどの着生ランも生えていた。これらのランは生育環境が特殊なため、いずれも数が少なくたいへん貴重である。 なおフジチドリは花が小さく見栄えがせず、最も見つけにくいランのの一つであった。
■環境庁(EN)、青森県(A)。細井(A)、沼田(EN)。
(1985年7月20日。十和田湖町。)

(1983年7月28日。植栽。)
(1989年7月15日。植栽。)


ミヤマモジズリ Neottianthe cucullata (Linnaeus) Schlechter
[Gymnadenia cucullata L. Richard]


【分布】本州中部以北・四国・北海道。アジア・ヨーロッパ。
深い山のやや湿った岩場や林のへりに生える。好石灰岩性で白神山地、青森市に希産する。花期は8月下旬。
■細井(A)、沼田(EN)。
(1982年8月29日。深浦町。)


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