キキョウ科ホタルブクロ属 Campanulaceae Campanula L.
チシマギキョウ Campanula chamissonis Fedorov

チシマギキョウ(夕張岳)
チシマギキョウ(北ア・表銀座)

チシマキギョウは本州中部山岳地帯と北海道の高山で見てきたが、イワギキョウより分布範囲は狭まいように感じる。 チシマギキョウの一園芸選別種にオヨベギキョウがあり、花つきが良く花も大きく育てやすいという。 チシマキギョウとして市中に出回っているのは、オヨベキギョウの可能性が高いのではと思われる。 私の栽培してきたのも栽培容易なのでオヨベギキョウなのかも知れない。 ここでは先ず、手持ちの株からの実生1を述べ、再実験した取り寄せ種子(実生2)の成績も紹介したい。

【実生1】
  • タネ播き日:2004/07/23
  • 播き床:鹿沼土、赤玉土、桐生砂の混合用土
  • 撮影日:2005/05/15

    [メモ]
    種子は自家採種、上記用土に採り播きした。 写真は採り播き1年弱のもの。チシマギキョウの発芽率と生育は良かった。
  • 【植え替え】
  • 植え替え日:2005/05/15、2006/06/05
  • 培養土:鹿沼土3、赤玉土2、桐生砂1、十和田砂1
  • 撮影日:2006/06/29

    [メモ]
    チシマギキョウはイワギキョウより栽培がやさしい。イワギキョウ同様、根茎から新芽を作る。 なお写真は、タネ播きが9か月年早いイワギキョウ(2003/09/10。左)を比較として示した。
  • 【4年目】
  • 植え替え日:2007/07/29
  • 培養土:鹿沼土3、赤玉土2、桐生砂1、十和田砂1
  • 撮影日:2008/06/02

    [メモ]
    私の実験では4年で開花したが、上手な人は3年以内に咲かせると思う。

  • 【実生2】
    実生1は開花まで4年かかった。もっと短縮できるのではと思い、取り寄せ種子で再実験してみた。 その結果タネ播き満2年で開花した株があった。以下そのデータを下に記す。
    1. 発芽後は間引きをし、10株まで減らした。
    2. タネ播き4ヶ月で1回目の植え替えを行っている。
    3. 以後毎年春に植え替え、植え替え3回で開花した。
    4. 以上の実験成績から、通常3年で開花するものと推定された。
    5. なお横向きに咲くように見えるのは、花の重みにより頭をたれ、その結果として横向きとなるのが毎日の観察から知られた。
  • タネ播き日:2008/03/22
  • 播き床:基本混合用土
  • 発芽確認日:2008/04/27
  • 撮影日:2008/06/10
  • 植え替え日:2008/07/13
  • 発芽、生育ともに良かった。基本用土2、蝦夷砂1。
  • 植え替え日:2009/04/23
  • 植え替え用土:基本用土1、蝦夷砂1
  • 撮影日:2009/05/29
  • 鉢は7.5cmプラポットである。
  • 植え替え日:2010/04/09
  • 植え替え用土:基本用土3、蝦夷砂1
  • 撮影日:2010/06/11
  • 鉢は9.0cmプラポットである。9株中1株が開花した。

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