種子の確保
私の山草歴は30年です。今回この30年間に集まった山草・高山植物から人工授粉により種子を採種、採り播きしてみました。
旅行中など山草販売が目に留まりますと、よく立ち寄って親株を購入してきました。
通信販売で取り寄せた植物を結実させ、種子を採種したのもございます。
入手できなかった種子は、青森山草会会員と取扱い園芸業者から分けてもらいました。
私は1980年頃にも小規模な実生実験を行いましたが、『青森県のラン』の写真撮影に忙しく中断した経緯がございます。
近年、稀少植物のみならず山草・高山植物全般の保護が叫ばれるようになりました。
これまでも実生の研究は行われてきました。山草・高山植物栽培の手引書も沢山ございます。
ただ従来の参考書の多くは、増殖は単に「実生」と書いてあるものがほとんどで、具体性に欠けるのが多かったといえます。
近年出版された東京山草会編(分担執筆)『タネから楽しむ山野草』、関西実生連絡会編(分担執筆)『山野草 タネのまき方・育て方』は
参考書として画期的なものと思いました。しかしまだ全般には及んでいません。
山草・高山植物の繁殖研究は、年月のかかる地味な仕事です。その多くは市中の研究家に負うところが大きいと思います。
このホームページの実験成績は、本州北部の青森市におけるものですが、一人でも多くの研究家の参考になれば幸いです。
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