ツツジ科スノキ属 Ericaceae Vaccinium L.
イワツツジ Vaccinium praestans Lamb.

イワツツジの花(岩木山)

イワツツジの維持増殖は難しくないが花芽がつきにくい。 植え替えて肥料をやっても葉ばかり繁る。イワツツジに花芽をつけるには、「引き締め気味」に栽培する。 なおイワツツジは地下茎から新しい芽を作るので、株分けによる増殖がより容易である。

【実生1。失敗例】
  • タネ播き日:2003/10/17
  • 播き床:鹿沼土、赤玉土、桐生砂、十和田砂の混合用土
  • 撮影日:2006/06/30

    [メモ]
    種子は自家採種。採取から播くまで間隔があり、種子の管理が悪く発芽したのは2、3個に過ぎず生育も良くなかった。 植え替えた用土の水もちも悪かったらしく、その後成長は止まり4年目に枯れた。そこで2006年再度実験を行った。
  • 【実生2−1】
  • タネ播き日:2006/11/01
  • 播き床:
     @ミズゴケ
     A鹿沼土、赤玉土、桐生砂、パーライトの混合用土
  • 撮影日:2007/05/16

    [メモ]
    @A両者ともに発芽した。発芽後の生育はミズゴケ床にまいた方がはるかに良かった。
  • 【実生2−2】
  • 植え替え日:
     2007/06/09
     2008/04/23
  • 培養土:基本混合用土
  • 撮影日:2008/08/22

    [メモ]
    タネまき約2年の状態を示した。この間2回の植え替えをおこなっている。なお鉢は8.5cmプラ4連結鉢。
  • 【実生2−3】
  • 植え替え日:2009/04/21
  • 培養土:基本混合用土4、ピートモス1
  • 撮影日:2009/05/26

    [メモ]
    3年目の状態を示した。なお鉢は9.0cmプラポット鉢。その後も植え替えを繰り返し、現在(2011年)5年目の1株に花芽がついたようだ。
  • 【実生2−4。5年目開花】
  • 植え替え日:2010/04/11
  • 植え替え日:2011/04/20
  • 培養土:基本混合用土2、蝦夷砂1
  • 撮影日:2011/06/03

    [メモ]
    2010年度は9.0cmプポットに植え替えた。2011年度は根を整理して、7.5cmプラポットに植え替えた。手元に残っていた4株中、1株が待望の開花をした。

  • 株分苗の植えつけ5年目

    [まとめ]
    1. イワツツジの播き床はミズゴケがベスト。採り播きしたのが11月だったためか年内の発芽はなかった。
    2. 発芽苗の成長が良ければ1年目に植え替えができる。自信がなければ2年目に植え替える。5年目に1株の開花を見たが、短縮させるのは難しいのではと思う。
    3. 鉢栽培でイワツツジに花を咲かせるには、石付けなどで「引き締め気味」に栽培する。あせって短期間の植え替えを繰り返さないこと。
    4. イワツツジは実生より株分が容易である。

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