ツツジ科スノキ属 Ericaceae Vaccinium L.
コケモモ Vaccinium vitis-idaea L.

コケモモの花(八甲田山)

コケモモは亜高山帯から高山帯まで、最もポピュラーなツツジ科高山植物。コケモモの液果は熟すのに約3か月かかり、1つの液果に数粒の比較的細かい種子がある。 実生の播き床はミズゴケで良い。コケモモは実生・挿し木ともに容易であるが、青森県産のコケモモは花が咲くまで年月がかかり、花つきも良いとはいえない。 これに対しニシベツコケモモ(北海道西別岳産のコケモモという)が売品として出回っている。ニシベツコケモモは大変花つきがよい。 実際に栽培してみて、本当に日本産のものかと思うことがある。

【実生・4年目】
  • タネ播き日:2003/10/17
  • 播き床:鹿沼土3、赤玉土3、桐生砂1の混合用土
  • 撮影日:2007/05/22

    [メモ]
    八甲田山系の種子を採り播きした。発芽後毎年植え替えをして実生4年目である。
  • 【7年目。開花】
  • 植え替え日:2008/04/20
  • 植え替え用土:基本混合用土
  • 撮影日:2010/06/04

    [メモ]
    最終植え替え日は2年前である。上記用土の鉢底にマグアンプKを入れ植え替えた。7年目でようやく開花した。 なおもう少し早く開花させたいと思い、追加実験を行っている。

  • ニシベツコケモモ


    次にニシベツコケモモの挿し木の成績も述べておく。挿し床は鹿沼土、植え替え用土は基本用土、挿し木2年で開花した。お写真は省略する。

    挿し木日植え替え日植え替え日開花撮影日
    2009/05/212010/04/052011/04/202011/07/12


    [まとめ]
    1. コケモモの液果は熟すのに約3か月かかり、1つの液果に数粒の比較的細かい種子がある。
    2. 播き床はミズゴケ床で良い。種子は採り播きすると年内に一部発芽する。発芽小苗は1年目に植え替えができる。
    3. コケモモは実生・挿し木ともに容易であるが、産地によって花が咲くまで年月がかかったり、花つきもの悪いのがある。
    4. ニシベツコケモモは大変花つきが良いので、これを親株とすることをすすめたい。

    [Home]  [実験植物名に戻る]