イネ科コメススキ属 Poaceae(Gramineae) Deschampsia Beauv.
コメススキ Deschampsia flexuosa (L.) Trin

コメススキの果実(八甲田山)

コメススキは高山の荒地・瓦礫地に生える。園芸的に面白いものではない。 ロックガーデに植えると自然落下した種子からからも生える。過保護にせずあまり手をかけない方が良いようである。 私がコメススキの実生を取り上げたのは、ヨツバシオガマとの関係を調べためである。 なお培養土でしばしば出てくる基本混合用土とは、私が試験的に用いている用土で、 赤玉土4、鹿沼土4、十和田砂2、桐生砂1、富士砂1、バーミキュライト1〜2の混合用土である。

【実生1】
  • タネ播き日:2007/09/11
  • 播き床:基本混合用土
  • 発芽確認日:2007/09/23
  • 撮影日:2007/10/16

    [メモ]
    上記用土に採り播きしたところ約2週間で発芽した。写真はタネ播き1か月の状態。
  • 【1年目】
  • 植え替え日:2008/04/27
  • 用土:基本混合用土
  • (ヨツバシオガマの移植:2008/06/13)
  • 撮影日:2008/08/25(ヨツバシオガマを移植しない株)

    [メモ]
    小苗に分け田植えのように植え替えたが、早苗のようにどんどん生長しなかった。鉢は7.5cmプラポット鉢。 さかのぼって(2008/06/13日)、小分けしたコメススキ数鉢の根元に、ヨツバシオガマの発芽苗を移植した。 両者共順調に生育していたように見えたが、冬を越せたのは1株だけだった。この小苗はコメススキと共にロックガーデンに移植したが大きくなれず自然消滅した。 コメススキ単独だけだった鉢も根腐れで廃棄した。

  • [まとめ]
    1. コメススキは採り播きすれば10日前後で発芽する。発芽後すぐ植え替える実験は行っていない。
    2. 植え替えは翌春となった。田植えのように植え替えたが、早苗のようにどんどん生長しなかった。
    3. ロックガーデンに移植すれば2〜3年で花を咲かせるようだが、鉢植えでは思うように生育しなかった。
    4. ヨツバシオガマと共生させた株は翌春にも持ちこたえたが、ヨツバシオガマは5株中4株が翌春には消えた。
    5. そこでコメススキ単独株(2鉢)、コメススキ+ヨツバシオガマの組み合わせ株(1鉢)をロックガーデンに移植した。コメススキは生育しているがヨツバシオガマは自然消滅した。

    コメススキの開花(2016/06/05)

    写真は2012/09/23タネ播、2014/10/07に庭植えした株である。特に手入れしなくても、順調に生育開花した。


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