リンドウ科リンドウ属 Gentianceae Gentiana L.
ミヤマリンドウ Gentiana nipponica Maxim.

ミヤマリンドウの花(八甲田山)

ミヤマリンドウの実生は難しい。発芽してもなかなか大きくならない。 実生1、実生2は発芽したので植え替えた。しかし植え替え小苗はなかなか大きくなれなかった。現在はそれぞれ1株だけを残し細々と生きてはいるが、いずれ消えそうである。 リンドウに対する基本的処置をどこかで間違っているのかも知れない。

【実生1−1】
  • タネ播き日:2005/10/10
  • 播き床:鹿沼土3、赤玉土2、桐生砂1、パーライト1
  • 撮影日:2006/06/30

    [メモ]
    発芽状態の写真を示した。その後の生育は芳しくなく、1芽を残し自然消滅した。 その1芽もなかなか成長しない。赤玉土、腐葉土、富士砂中心の用土に植え替えたが大きくならない。 そこで2008/06/10日再度植え替えを行った。
  • 【実生1−2】
  • 植え替え日:2008/06/10
  • 用土:基本用土10、(腐葉土、ピートモス、バーク堆肥各2)
  • 撮影日:2008/08/31

    [メモ]
    なかなか成長しないのは用土に問題があるのかと思い上記の用土に植え替えた。 ミヤマリンドウの幼苗は半寄生植物的なのかと思ったりした。 もしそうなら相手の植物を調べたいと思い、イネ科コメススキの種をまいてみたが良い兆しは得られなかった。
  • 【実生2−1】
  • タネ播き日:2007/10/02
  • 播き床:@ミズゴケ、A混合用土
  • 発芽確認日:2008/04/27
  • 植え替え日:2008/07/13
  • 用土:基本用土2、腐葉土1、ピートモス1
  • 撮影日:2008/08/31

    [メモ]
    ミズゴケ播きに少数発芽しが、生育は芳しくなく1芽を残し自然消滅した。 その1芽もなかなか成長しない。 そこで2008/07/13、カヤツリグサ科のヒメワタスゲを添え上記用土で植え替えてみたが、良い兆しは得られなかった。
  • 【実生1、2のその後】
  • 植え替え日:2009/05/21
  • 撮影日:2009/07/21

    [メモ]
    成績は芳しくない。そこで実生1、実生2を1つの鉢に移して整理したのがこの写真である。 実生1、実生2の観察は今後も続けるが、これとは別に再実験実生も行っている。そして実生5で2011年に開花させた。その成績は「高山植物の実生2]に掲載する。
  • 【実生1、2のその後】
  • 植え替え日:2010/05/16
  • 植え替え日:2011/04/27
  • 撮影日:2011/08/04

    [メモ]
    その後の状態(2年後)を示した。実生1(左)はかなり盛り返した。来年は花を咲かせるかも知れない。実生2は相変わらず瀕死(?)の状態を続けている。 なお鉢はプレステラ95である。

  • 【挿し芽】
    リンドウ科植物は挿し芽で増殖することが多い。私もミヤマリンドウに試みたのでその成績も紹介する。 挿し芽の親株は友人から頂いた。挿し穂を3個とり挿している。

    【挿し芽1−1。発根状態】
  • 挿し芽日:2007/10/02
  • さし床:ミズゴケ
  • 撮影日:2008/06/10

    [メモ]
    挿し芽3本中、2本が発根した。写真は発根状態を示した。発根苗は撮影後直ちに植え替えた。
  • 【挿し芽1−2。植え替え後】
  • 植え替え日:2008/06/10
  • 植え替え用土:基本用土10+(腐葉土2、ピートモス2、バーク堆肥2)
  • 撮影日:2008/08/31

    [メモ]
    本体の根元からわき芽が出てきたが発育は芳しくなく冬を越したら消滅した。ミヤマリンドウの栽培不慣れの失敗と思われる。 よく考えてみた。挿し芽をしたのが10月では、春にこれを植え替えてもだめなことを。 その後の再実験では春の挿し芽が良い成績を示した。「高山植物の実生2」に掲載する。

  • [まとめ]
    2008年から再実験を行っている。その新知見を加味してまとめてみた。 なお再実験の成績は「高山植物の実生2」に、引き続き掲載する。
    1. 採り播きする。種子が良ければ年中に発芽するのがある。
    2. 用土に播く場合は、腐葉土とピートモスを加えた方が良い。発芽率が向上する。
    3. ミズゴケ床に播いた場合発芽率は少し劣るが、発芽後の生育率は上記用土より良くなる。
    4. 自然ではありえないことだが、発芽苗を春の植え替え時に思い切って挿し芽してみた。その結果良い成績を得ている。
    5. 以下、「高山植物の実生2」を参照願いたい。

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