ツツジ科ツガザクラ属 Ericaceae Phyllodoce Salisbury
ナガバツガザクラ Phyllodoce nipponica var.oblongo-ovata (Tatew.) Toyokuni

ナガバツガザクラの花(岩木山)

ナガバツガザクラはツガザクラの変種とされ、東北北部から北海道の高山の岩場に生育する。 岩礫雪田を好むアオノツガザクラやエゾノツガザクラとはすみかが少し違うのが知られる。 ツガザクラ類の種子も混合用土に播くと、発芽率も生育率も悪く植え替えが遅れる。ミズゴケに播いた方が良い。

【実生1。2年目】
  • タネ播き日:2004/07/05
  • 播き床:赤玉土、鹿沼土、桐生砂の混合用土
  • 撮影日:2006/07/14

    [メモ]
    種子は自家採種、採り播きした。採り播き2年の状態である。 用土に播いたのは失敗だった。成長が遅く液肥(ハイポネックス)の潅水でコケが生えている。
  • 【3年目】
  • 植え替え日:2007/05/25
  • 植え替え用土:基本混合用土。
  • 撮影日:2007/06/14

    [メモ]
    タネ播き3年でやっと植え替えた。エゾノツガザクラやアオノツガザクラよりもさらに生育は遅い。
  • 【5年目】
  • 植え替え日:2009/04/24
  • 用土:基本用土1、蝦夷砂1、少量のピートモス
  • 撮影日:2009/05/26

    [メモ]
    鉢増しした(6.0cm→7.5cmプラポット)。
  • 【6年目。開花】
  • 植え替え日:2010/04/22
  • 用土:基本用土2、蝦夷砂1
  • 撮影日:2010/05/16

    [メモ]
    8株中、2株が開花した。

  • 【実生2】
  • タネ播き日:2007/10/02
  • 播き床:ミズゴケ
  • 発芽確認日:2008/04/27
  • 植え替え日:2008/07/12、2009/04/14、2011/04/22、2012/04/26
  • 開花2012/05/19

    [メモ]
    ミズゴケ床に播いた方がはるかに良かった。山草会会員に分け、手元に残った4鉢中3鉢が5年で開花した。鉢はプレステラ95である。 なおナガバツガザクラの挿し木の実験成績も紹介する。

  • 【挿し木4年】
  • 挿し木日:2002/05/17
  • さし床:鹿沼土、バーミキュライト
  • 撮影日:2006/05/16

    [メモ]
    元気のなくなった親木を犠牲に挿し木をした。4〜5本挿し、発根したのは1本だけだったが、2006年には沢山花をつけたので示した。 ツガザクラ類は絶えず若木を更新する必要がある。

  • [まとめ]
    1. 種子は採り播きする。通常は冬を越して発芽する。
    2. 播き床はミズゴケ床がベスト。用土に播くと植え替えまでに3年かかった。ミズゴケ床に播くと植え替えまで2年に短縮できる。実生5年で開花するようである。
    3. 実生苗は単独鉢植えのほか、イワヒゲ、イワウメ、イワカガミなどとの石付けを試みている。

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