ツツジ科エゾツツジ属 Ericaceae Therorhodion Small
エゾツツジ Therorhodion camtschaticum (Pall.) Small

【実生1】は失敗例であった。その後再実験を行っているので、整理して表図する。

実験No.種播き床タネ播き日1年目植え替え2年目植え替え
実生1 混合用土2003/08/15行えず 2005/05/15
実生2 ミズゴケ2007/10/022008/07/12 2009/04/17
実生3 ミズゴケ2008/08/292009/06/24   
実生4 ミズゴケ2009/03/222009/06/27   

  1. 高山植物の実生を成功させるためには、タネ播き1年目になるべく大きく成長させ、出来れば一部でも植替えにもっていくことにある。
  2. 実生1では混合用土に播いたため生育悪く、1年目に植え替えができなかった。2年目にやっと5株、3年目に残り10株を植え替えた。
  3. 実生2以下では、前回の失敗を反省しミズゴケ床に播いている。実験にも慣れ1年目の早い時期に植え替えができるようになった。
  4. 実生1と実生2の生育率の違いを、下に写真を掲載して示す。播き床は発芽率・生育率の良いミズゴケがすすめられる。
実生1実生2
タネ播き1年(撮影:2004/08/30)
タネ播き6か月(撮影:2008/04/10)
タネ播き1年10か月(撮影:2005/05/15)
タネ播き9か月(撮影:2008/07/12)


【実生2】
  • タネまき日:2007/10/02。発芽確認日:2007/11/17。
  • 間引き日:2008/06/11
  • @植え替え日:2008/07/12。1本ずつ6.0cmプラポットに植え替えた。
  • 植え替え用土:基本用土、少量のピートモス、ごく少量のマグアンプK。
  • A植え替え日:2009/04/17
  • 撮影日:2009/07/09

    2009/04/17日、8.5cm連結プラポットヘ鉢増しして、春の植え替えを行った。基本用土3、蝦夷砂1、鉢底の少量のマグアンプK。
  • 【実生2。3年で開花】
  • 植え替え日:2010/04/24
  • 植え替え用土:基本用土3、蝦夷砂1、少量のマグアンプK。
  • 撮影日:2010/04/24

    9.0cmプラポットに鉢増しした。10株中2株が実生3年で開花した。

  • [まとめ]
    1. 播き床はミズゴケが良い。採り播きすれば一部当年中に発芽する。発芽苗が混む場合は惜しまず間引きをする。
    2. 生育が良ければ1年目でも植え替えできるが、心配なら2年目に植え替えると良いだろう。
    3. 幼苗に対する夏の暑さ対策(遮光、置き場所)に手抜かりがあってはならない。3〜4年で開花するようである。

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